いじめの認知件数が増えてきたのは,よいことだと思います。
逆に,いじめの認定に時間がかかり,こじらせてしまっている例も見られます。
僕は,子どもが他の子どもから何か嫌なことをされたと訴えてきたら,即いじめと認定して,すぐに対応を始めていいと思っています。
「子ども同士の単なるけんか」なのか「いじめ」なのか,どっちなのかということにあまり時間も労力も咲かなくてもいいんじゃないでしょうか。
いやな思いをさせているのなら,即いじめです。
単なるけんかも,双方向のいじめ。
いわゆる「いじめ合い」ととらえます。
先に「いじめ」と認定してから,聞き取りなどの対応をはじめるんです。
これはいじめであるのか,そうでないのか,ということに時間をかけて対応が遅れるよりもはるかにいいでしょう。
しかし,例えば次のような時にはどうすればいいのでしょうか。
「悪気があったわけではなく,むしろ親切のつもりでともだちに答えを教えてあげた」
その結果,教えられた子供は嫌な思いをして,先生に訴えてきた
むずかしいところですよね。
でも,これも嫌な思いをしている以上,すぐに「いじめ」と認知すればいいのです。
悪気なくやったこと
親切のつもりでやったこと。
これが,いじめの認知を遅らせます。
すぐに「いじめ」と認知する。
しかし,そのためには一つ前提条件が必要だと思います。
それは,
もはや いじめ=悪 とは言えない,という認識が広まることです。
先ほどの例は,いやな思いをしている以上いじめ。でも「悪」ではない,ということです。
「悪くないいじめ」なんですね。
今後,世の中には「悪くないいじめ」が存在するというわけです。
しかし,どうしても「うちの子がいじめをした」ということを受け入れられない保護者もいるでしょう。
いじめ=悪という認識は強固ですからね。
だから,「いじめ」にかわる言葉はないでしょうか。
ここ数日,何か言葉はないか考えているところです。
むずかしいです。