働き方改革を現場レベルでいくら叫んでも、1日の持ち時数が改善されないことには、現場レベルでは重箱の隅をつつくような改革しかできません。
時数を削減すれば、準備時間が減るので、働き方など言わなくても私たちは早く帰れます。
16時まで授業して、残り1時間で残業せずに帰れ、という方がどうかしているのです。
1時間の準備に2時間はかかるのですから、持ち時間の2倍の準備時間を確保して働かせるのが普通のやり方ではないかと思うのです。
それができないから、一方で時数増加を言いながら、同じ省庁が一方で働く時間を減らせという、妙なことが起こっているんですね。
しかし、今回はすこし考えてくれたのかなと思う路線に進もうとしている気がします。
教科担任制の検討です。
現場としては諸手を挙げて歓迎したいと思います。
全部準備して授業するから時間が足りないのです。
中学のようにとは行かないまでも、三つくらいの授業の教科を受け持つだけでも、教材研究にかかる時間は大幅に減ります。
中学みたいに空き時間が出ることが望ましいのですが。
きたる教科担任制を見据えて、その準備として自分たちで始めておくのもいいですね。
3クラスで、例えば1週間の時数が似ている体育と音楽と家庭科、図工科をわけるとか
国語、算数、社会を分けて、時数の違いは何かの教科で埋めるとか。
やるにあたってはそれなりに困難は付きまといます。
ふたクラスなら交換ですみますが、3クラスになると教科による持ち時間のばらつきが出てしまうんですね。
しかし、そこはさっき述べたような埋め方で対処している先進校もあると聞きます。
また、音楽や道徳など、一つの教科で、単元や題材をわけるという方法もあります。
道徳など、三人の担任で主題を分け合うんですね。
「私はこれを受け持つから、あなたはこれ」のように、道徳の中だけで分け合うんですね。
そうすると、同じ時間に三クラスとも道徳をして、それぞれが担任の受け持ちの主題でやれるわけですね。
担任は道徳の研究については一回の研究で三クラス、三時間まかなえますから、すこし準備時間が減ります。
まあ、これにしても抜本的な改善にはなりませんが、やらないよりはマシでしょう。
すでに、担任が一人で子どもの全てを丸抱えで教育するという時代ではなくなっています。
教科担任制が小学校に良い形で入ってくることを望みます。